六甲山甲山一北山公園

2007年7月21日
荒松(記録)


     母校は今も豊かな緑に溢れていた
     図書館前のヒマラヤスギも今では逞しく育ち
     中央芝生を囲むクリーム色の学舎は昔のままであった
     私は突然、芝生に横たわり
     青空と雲を唯ぼんやりと眺めていた、40年前の事である
     別れの言葉ひとつなかったあの頃
     一人何気なく歩いた本部裏の池は
     相変わらず静かな時の中にあった
     睡蓮や蓮の花が咲き柳は水面に枝を落とし
     ラクウショウの木は高く聳えていた
     私達は池の辺に佇み、静かに過ぎる時を楽しんだ
     蒸し暑い夏の一日
     爽やかな風が一瞬通り過ぎていった、気のせいであろうか


 上ケ原から甲山への道には昔の面影は無い、山道は遊歩道となり周囲一帯は森林公園になっていた。大概の樹木には、名前を記した名札があり、散歩する人が自然に親しむような配慮がなされていた。私自身最初は少し戸惑いがあったが、そのおかげで木の名前を知るこどができ、少しは勉強になったと思う。
 以下はこの勉強をした結果の後日談である。先日、女房と公園に出かけた時の事である、偶然森林公園で覚えた木に出会った、僕はさっそく女房に「この木の名前を知っているか」と尋ねた、当然女房は知るはずがない、「これはラクウショウや」と得意げにに答えたまでは、良かったのだが、その先の同じ木に名札があり、そこには「メタセコイヤ」とあった。女房曰く、「この木はちょっと、ちがうんやね」僕は「―――」底の浅い知識とはこの程度ものであると深く反省する羽目になった。


(荒松)